「魂の文化系TV ポコパン対戦」の内容と各プレイヤーのスキル考察
2014年6月21日(土)夕方に放送された「魂の文化系TV」。おおとり種目の「ポコパン」はテレビ地上波初のポコパン対戦ともあって、大きな盛り上がりを見せた。
おかげさまで本サイトも多くの反響を頂くことができた。この場を借りて御礼申し上げる。
今回は、放送からはわからなかい話なども入れながら、ポコパン対戦の内容について紹介する。ここから先はネタバレになるので、録画してまだ観てない人はここで引き返すこと。
「魂の文化系TV」とは文化系種目の達人と芸能人がハンデを設けて対戦するバラエティ番組である。
対戦種目は、百人一首、そろばん、オセロ、そしてポコパン。他の3種目とまったく違う気がして、一瞬「え?」となってしまいそうだ。
これが意味するものは、ポコパンが、オセロや将棋と肩を並べる新時代のボードゲームとして認識されつつあるということだ。
ポコパン達人として登場したのは、日本最高得点候補の「にゃる氏」。達人と対戦する芸能人は「劇団ひとり氏」、「チュートリアル福田氏」、「AKB48大家氏」。この三名はポコパンが大好きな芸能人である。
ルールは、「ダブルレインボー2個設置」、「ブロック4色」、「全部スーパー爆弾」、「スターフィーバー」のアイテムを装着し、動物三匹すべて一歳(ルーダイ、カーサ、トラオ)で行われた。
では、各プレイヤーがどれくらいのスキルを持っているのかを放送されたプレイ動画から考察してみることにする。
劇団ひとり氏のプレイスタイルは、右手人差し指の片手。補助アイテムに「ファンデーション」を使い、指のすべりを良くしている。
以下の図はスターフィーバー(以下、スタフィ)を発動したシーンである。
劇団ひとり氏は、「スターをうっかり早めに押してしまった」と言っているため、スタフィ発動時は心理的に動揺している状況であったと考えられる。
注目なのはその時の行動で、爆弾系アイテムを「スーパー爆弾(以下、青爆)」⇒「爆弾」⇒「ダブルレインボー爆弾」の順で爆発させたのである。
「爆弾系アイテム爆発」⇒「レインボー系アイテム爆発」の流れは、スタフィ時に高得点を出すための鉄則である。上記より、得点を稼ぐ方法を知っている、ポコパンをやり込んだプレイヤーであることがわかる。
以下の図は、残り6秒のシーンである。劇団ひとり氏は右側の黄色ブロックをなぞり、青爆を作りにいった。そして次の瞬間。。
なんと、「即発」という技を使ったのである。「即発」とは、なぞりで作った爆発が下に落ちきる前に爆発させるテクニックである。⇒「即発とは」
プレイ終盤の時間帯がいかに大事かを知っていて、残り時間わずかの時間節約と高得点を狙った勇気ある行動である。
中堅福田氏は、「2nd Challenger」の表示もなくプレイがはじまり、わずか数秒にまで編集カットされていた。
極度の緊張のせいか、なぞるスピード、ブロックの選択が思ったようにいっていないように見られたが、なぞり方にいいものがあった。
以下の図は開始直後のシーンである。「真ん中の緑ブロック」⇒「右側の赤ブロック」⇒「左側の赤ブロック」をなぞるときにすべて下から上に向かってなぞったのである。
これは、爆弾はフィールド中央で爆発させたほうが点数が高いことを知っているということだろう。調子がいいときはどのようなプレイをするのか見てみたいものである。
大家氏のプレイスタイルは、右手中指の片手。補助アイテムは「固形ファンデーション」。スコアアタックするときは、タガメスタイルでプレイするらしい。
解説の奥井麻矢さんが言っているように、つなぐスピードがかなり速い。
以下の図は、開始数秒後のシーンであるが、右側の緑ブロックを消し終わった直後に間髪入れずに左上の黄色ブロックをなぞり始めた。
この速さは、ブロックをなぞっている最中に、次に消すブロックを探すスキルを習得しているプレイヤーであることに間違いない。なぞりの選択と正確性を見るに、かなりの腕前とわかる。
以下は残り3秒のシーンである。左上の赤ブロックをなぞって青爆を作ったタイミングで、何と、大家氏も「即発」を試みたのである。
残念ながら、空振りしてタイムロスをしてしまったが、高得点を取るために勇気ある行動をとれるプレイヤーである。
にゃる氏は10秒ハンデを背負ってプレイを行った。(ゲームスタートから10秒後にプレイ開始)
ここでは、放送内容からはわからない情報をお伝えする。まず、にゃる氏の服装、ヘアースタイルなどは普段通りである。
収録中に演出は行われず、台本も用意されていなかったので、会話のやりとりはすべてにゃる氏自身から発せられたセリフである。唯一の演出は青いインプレッサに乗り、サングラスをかけて登場するシーンだけだ。
番組中に補助アイテムとして片栗粉を使うと言っていたが、本番では使わなかった。また、画面には保護フィルムが貼られていなかったので、指のすべりは辛いものがあったそうだ。
プレイ終盤に左手をほとんど使わなくなったのは、左手を動かすと台がずれて、やりずらくなってしまうことに気がついたためである。
緊張でスピードが遅くなってしまったが、プレイ中は実況や観覧者の叫びなどは耳に入ることなく集中することができたそうだ。この条件下でも、平常心を失わず勝利を収めることができるところから、彼が非常にプレッシャーに強い人間であることがわかる。
プレイテクニックについては別の記事に譲るとして、地上波初のポコパン対戦はとても面白かった。TBSの皆さん、LINEの皆さん、にゃるさん、劇団ひとりさん、福田さん、大家さん、司会席のみなさん、ありがとう。
ポコパン達人全国放送に向けて筆をおろす。